問1
直流機の電機子反作用に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 直流発電機や直流電動機では,電機子巻線に電流を流すと,電機子電流によって電機子周辺に磁束が生じ,電機子電圧を誘導する磁束すなわち励磁磁束が,電機子電流の影響で変化する。これを電機子反作用という。
- 界磁電流による磁束のベクトルに対し,電機子電流による電機子反作用磁束のベクトルは,同じ向きとなるため,電動機として運転した場合に増磁作用,発電機として運転した場合に減磁作用となる。
- 直流機の界磁磁極片に補償巻線を設け,そこに電機子電流を流すことにより,電機子反作用を緩和できる。
- 直流機の界磁磁極のN極とS極の間に補極を設け,そこに設けたコイルに電機子電流を流すことにより,電機子反作用を緩和できる。
- ブラシの位置を適切に移動させることで,電機子反作用を緩和できる。
- 解答
問2
界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機がある。この電動機の電機子に12Vの電圧を加えたところ,無負荷の状態で3000min-1で回転した。この電圧を維持したまま負荷を与えて,2Aの電機子電流を流したところ,損失が3W発生した。この時の回転数[min-1]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし,ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視できるものとし,損失は電機子巻線による銅損しか存在しないものとする。
- 2250
- 2625
- 2813
- 3000
- 3429
- 解答
問3
次の文章は,誘導機の速度制御に関する記述である。
誘導機の回転速度n[min-1]は,滑りs,電源周波数f[Hz],極数pを用いてn=120・(ア)と表される。したがって,誘導機の速度は電源周波数によって制御することができ,特にかご形誘導電動機において(イ)電源装置を用いた制御が広く利用されている。
かご形誘導機ではこの他に,運転中に固定子巻線の接続を変更して(ウ)を切り換える制御法や,(エ)の大きさを変更する制御法がある。前者は,効率はよいが,速度の変化が段階的となる。後者は,速度の安定な制御範囲を広くするために(オ)の値を大きくとり,銅損が大きくなる。
巻線形誘導機では,(オ)の値を調整することにより,トルクの比例推移を利用して速度を変える制御法がある。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
| (ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | (オ) | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | CVCF | 相数 | 一次電圧 | 一次抵抗 | |
| 2 | CVCF | 極数 | 二次電圧 | 二次抵抗 | |
| 3 | VVVF | 極数 | 一次電圧 | 一次抵抗 | |
| 4 | VVVF | 相数 | 二次電圧 | 一次抵抗 | |
| 5 | VVVF | 極数 | 一次電圧 | 二次抵抗 |
- 解答
問4
あるかご形三相誘導電動機を定格電圧でY–Δ始動したところ,始動トルクは60N・mであった。また,Δ結線での全電圧始動時(定格電圧)の始動トルクは定格運転時の240%である。この電動機の定格運転時のトルクの値[N・m]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ
- 20
- 25
- 35
- 43
- 75
- 解答
問5
円筒形三相同期電動機において,電動機の励磁電流を調整して,遅れ力率θで運転しているものとする。このとき,供給電圧[V] ,電機子電流[A]としたとき,誘導起電力[V],並びに同期リアクタンスによる電圧降下[V]の関係を示すベクトル図として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
なお,同期リアクタンスの大きさに対して巻線抵抗は十分小さいとみなせるものとする。
- 解答
問6
回転速度600min-1で運転している極数10の同期発電機がある。この発電機に極数8の同期発電機を並行運転させる場合,極数8の発電機の回転速度[min-1]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 400
- 550
- 750
- 950
- 1200
- 解答
問7
次の文章は,電気機器の損失に関する記述である。
a コイルの電流とコイルの抵抗によるジュール熱が(ア)であり,この損失を低減するため,コイルを構成する電線の断面積を大きくする。交流電流が並列コイルに分かれて流れると,並列コイル間の電流不平衡からこの損失が増加する。この損失を低減するため,並列回路を構成する各コイルの鎖交磁束と抵抗値,すなわち,各コイルのインピーダンスを等しくする。
b 鉄心に交流磁束が通ると損失が発生する。その成分は(イ)と(ウ)の二つに分類される。前者は,交流磁束によって誘導された電流が鉄心を流れてジュール熱として発生する。そこで,電気抵抗が高い強磁性材料や,表面を絶縁膜で覆った薄い鉄板を積層した積層鉄心を磁気回路に用いて,電流の経路を断つことで損失を低減する。後者は,鉄心の磁束が磁界の履歴に依存するために発生する。この(ウ)を低減するために電磁鋼板が磁気回路に広く用いられている。
c 上記の電磁気要因の損失のほか,電動機や発電機では,回転子の運動による軸受け摩擦損や冷却ファンの空気抵抗による損失などの(エ)がある。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
| ア | イ | ウ | エ | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 銅損 | 渦電流損 | ヒステリシス損 | 機械損 |
| 2 | 鉄損 | 抵抗損 | ヒステリシス損 | 銅損 |
| 3 | 銅損 | 渦電流損 | インダクタンス損 | 機械損 |
| 4 | 鉄損 | 機械損 | ヒステリシス損 | 銅損 |
| 5 | 銅損 | 抵抗損 | インダクタンス損 | 機械損 |
- 解答
問8
変圧器の一次側(巻数N1)の諸量を二次側(巻数N2)に換算した場合の簡易等価回路の換算係数に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし,この変圧器の巻数比(N1/N2)をaとする。
- 一次側の電圧は1/a倍
- 一次側の電流はa倍
- 励磁電流はa倍
- 一次側のインピーダンスは1/a2倍
- 励磁アドミタンスは1/a2倍
- 解答
問9
変圧器の規約効率を計算する場合,巻線の抵抗値を75℃の基準温度の値に補正する。
ある変圧器の巻線の温度と抵抗値を測ったら,20℃のとき1.0Ωであった。この変圧器の75℃における巻線抵抗値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし,巻線は銅導体であるものとし,T [℃]とt[℃]の抵抗値の比は,(235+T):(235+t)である
- 0.27
- 0.82
- 1.22
- 3.75
- 55.0
- 解答
問10
電力変換装置では,各種のパワー半導体デバイスが使用されている。パワー半導体デバイスの定常的な動作に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- ダイオードの導通,非導通は,そのダイオードに印加される電圧の極性で決まり,導通時は回路電圧と負荷などで決まる順電流が流れる。
- サイリスタは,オンのゲート電流が与えられて順方向の電流が流れている状態であれば,その後にゲート電流を取り去っても,順方向の電流に続く逆方向の電流を流すことができる。
- オフしているパワーMOSFETは,ボディーダイオードを内蔵しているのでオンのゲート電圧が与えられなくても逆電圧が印加されれば逆方向の電流が流れる。
- オフしているIGBTは,順電圧が印加されていてオンのゲート電圧を与えると順電流を流すことができ,その状態からゲート電圧を取り去ると非導通となる。
- IGBTと逆並列ダイオードを組み合わせたパワー半導体デバイスは,IGBTにとって順方向の電流を流すことができる期間をIGBTのオンのゲート電圧を与えることで決めることができる。IGBTにとって逆方向の電圧が印加されると,IGBTのゲート状態にかかわらずIGBTにとって逆方向の電流が逆並列ダイオードに流れる。
- 解答
問11
電動機ではずみ車を加速して,運動エネルギーを蓄えることを考える。
まず,加速するための電動機のトルクを考える。加速途中の電動機の回転速度をN[min-1]とすると,そのときの毎秒の回転速度n[s-1]は①式で表される。
(ア)・・・・①
この回転速度n[s-1]から②式で角速度ω[rad/s]を求めることができる。
(イ)・・・・②
このときの電動機が1秒間にする仕事,すなわち出力をP[W]とすると,トルクT[N⋅m]は③式となる。
(ウ)・・・・③
③式のトルクによってはずみ車を加速する。電動機が出力し続けて加速している間,この分のエネルギーがはずみ車に注入される。電動機に直結するはずみ車の慣性モーメントをI[kg⋅m2]として,加速が完了したときの電動機の角速度をω0[rad/s]とすると,このはずみ車に蓄えられている運動エネルギーE[J]は④式となる。
(エ)・・・・④
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 解答
問12
誘導加熱に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 産業用では金属の溶解や金属部分の熱処理などに用いられ,民生用では調理加熱に用いられている。
- 金属製の被加熱物を交番磁界内に置くことで発生するジュール熱によって被加熱物自体が発熱する。
- 被加熱物の透磁率が高いものほど加熱されやすい。
- 被加熱物に印加する交番磁界の周波数が高いほど,被加熱物の内部が加熱されやすい。
- 被加熱物として,銅,アルミよりも,鉄,ステンレスの方が加熱されやすい。
- 解答
問13
図に示すようなフィードバック制御系がある。閉ループ周波数伝達関数
のボード線図の折線近似ゲイン特性として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,ωは角周波数[rad/s]を表す。
- 解答
問14
入力信号がA,B及びC,出力信号がXの論理回路が次の真理値表を満たしているとき,Xの論理式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 解答
問15
定格出力15kW,定格周波数60Hz,4極の三相誘導電動機があり,トルク一定の負荷を負って運転している。この電動機について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a) 定格回転速度1746min-1で運転しているときの滑り周波数の値[Hz]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.50
- 1.80
- 1.86
- 2.10
- 2.17
- 解答
(b) インバータにより一次周波数制御を行って,一次周波数を40Hzとしたときの回転速度 [min-1]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし,滑り周波数は一次周波数にかかわらず常に一定とする。
- 1146
- 1164
- 1433
- 1455
- 1719
- 解答
問16
図1に示す降圧チョッパの回路は,電圧Eの直流電源,スイッチングする半導体バルブデバイスS,ダイオードD,リアクトルL,及び抵抗Rの負荷から構成されている。また,図2には,図1の回路に示すダイオードDの電圧vDと負荷の電流iRの波形を示す。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a) 降圧チョッパの回路動作に関し,図3~図5に,実線で示した回路に流れる電流のループと方向を示した三つの電流経路を考える。図2の時刻t1 及び時刻 t2において,それぞれどの電流経路となるか。正しい組合せを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
| 時刻t1 | 時刻t2 | |
|---|---|---|
| 1 | 電流経路(A) | 電流経路(B) |
| 2 | 電流経路(A) | 電流経路(C) |
| 3 | 電流経路(B) | 電流経路(A) |
| 4 | 電流経路(B) | 電流経路(C) |
| 5 | 電流経路(C) | 電流経路(B) |
- 解答
(b) 電圧Eが100V ,降圧チョッパの通流率が50%,負荷抵抗Rが2Ω とする。デバイスSは周期Tの高周波でスイッチングし,リアクトルLの平滑作用により,図2に示す電流iRのリプル成分は十分小さいとする。電流iRの平均値 IR[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 17.7
- 25.0
- 35.4
- 50.1
- 70.7
- 解答
問17
どの方向にも光度が等しい均等放射の点光源がある。この点光源の全光束は15000lmである。この点光源二つ(A及びB)を屋外で図のように配置した。地面から点光源までの高さはいずれも4mであり,AとBとの距離は6mである。次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,考える空間には,A及びB以外に光源はなく,地面や周囲などからの反射光の影響もないものとする。
(a) 図において,点光源Aのみを点灯した。Aの直下の地面A′点における水平面照度の値[lx]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 56
- 75
- 100
- 149
- 299
- 解答
(b) 図において,点光源Aを点灯させたまま,点光源Bも点灯した。このとき,地面C点における水平面照度の値[lx]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 46
- 57
- 76
- 96
- 153
- 解答
問18
図1は、調節計の演算回路などによく用いられるブロック線図を示す。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a) 図2は、図1のブロックG1(jω)の詳細を示し、静電容量C[F]と抵抗R[Ω]からなる回路を示す。
この回路の入力量V1(jω)に対する出力量V2(jω)の周波数伝達関数を表す式として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 解答
(b) 図1のブロック線図において、閉ループ周波数伝達関数で、ゲインKが非常に大きな場合の近似式として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
なお、この近似式が成立する場合、この演算回路は比例プラス積分要素と呼ばれる。
- 解答